各方法ごとに解説!債務整理の各制度の特徴と手続きの手順

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各方法ごとに解説!債務整理の各制度の特徴と手続きの手順

任意整理の特徴と申請手順

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個人が抱える借金など債務を健全な形で解消する方法である債務整理のうち、最も軽微であり手続き自体の煩雑さも比較的簡素なのが、任意整理です。任意整理という手段を用いることで解消できる借金問題については、比較的返済額が少なかったり直ちに返済不能の恐れがない場合に限られるなどの要件がこれに該当することなどから、弁護士など法律の専門家に対して依頼を行う人がいる一方で、手続き完了までの全ての作業を個人で行うという方も少なくありません。

任意整理については、原則として借金の貸し主である債権者と借り主である債務者双方との間で交渉や妥結、書類の交換などの手続きを全て完了させることから、債権者との間で必ず任意整理についての交渉を行わなくてはいけません。

まず、任意整理を行う際には、それを行う旨の連絡を貸し主側に対して書面を通じて通知します。その後、貸し主側の了承を持って任意整理に対する交渉が行われ、この段階で債務の具体的な返済方法や支払いの一時的な猶予に関する条件の妥結、また債務に対して発生する利息の利率に関する再交渉などもこの段階で行われます。

原則として、任意整理という手続きでは、あくまでも借金を債務者の日常生活に支障のない範囲で返済していくことを前提とした交渉であることから、借金の支払い猶予と今後、元本に対して発生する利息の制限や一律カットについては認められる可能性がある一方、借金の帳消しについては任意整理では原則認められておらず、借金の帳消しを希望する場合には、任意整理ではなく自己破産など別の方法を選択する必要があります。

貸し主側との間で、債務とその利息についての支払いで双方妥結した段階で、それを記した書類が正式に作成され、双方が署名捺印を行うことで正式な任意整理手続きが完了となります。

支払い不能の恐れがある借金への債務整理

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特定調停の特徴と申請手順

任意整理手続きでは解消が期待できなかったり、既に貸し主側に対して借金返済の滞納が発生している場合には、任意整理手続きではなくそれよりも更に一歩進んだ債務整理法を用いた手続きが必要となります。

将来的に借金の支払いが不能となる恐れがあると判断されたケースのうち、裁判所など公的機関による借金の整理ほど重大な状況ではない一方で債権者側との交渉が難航する恐れがあると見なされた借金を抱える債務者に対して提供されている手法を特定調停といい、簡易裁判所が仲介者となって債務者と債権者双方の主張を聴取しつつ、最終的な妥結案の提示や調停を行います。

このため、特定調停という手段を選択する場合には、申請先は全国各地に点在する簡易裁判所となり、任意整理のような個人間の交渉ではなく裁判所が仲介者として立ち入る公的な手続きとなります。具体的な手続きの手順としては、まず必要な書類を揃えた上で居住地近くなどの簡易裁判所に対して特定調停の申立てを行います。

その後、書類の審査などを経た後、正式に裁判所から受理された段階で債権者と債務者双方が呼び出され、担当裁判官の下で双方が話し合いを行い最終的な調停案を模索します。特定調停という手続きは債務整理の一種ながらも民事調停の一つに該当する手続きで、あくまでも債権者と債務者双方の合意が得られない限り妥結されず、裁判所も強制的な決定などは行わないのが特徴です。

また、特定調停も裁判所が仲介者として入る手続きである点を除き、基本的には任意整理と同様に借金元本の支払い猶予と利息についての整理に限られており、借金の帳消しや減額などについては対象に含まれていません。

個人再生の特徴と申請手順

将来的に支払い不能となる恐れがある借金を抱えた債務者が、悩みの種である借金自体を具体的に解消できる方法として提供されている債務整理の一つが、個人再生です。

個人再生とは文字通り、個人が抱える債務に対して対策を行い再生を図る手段のことで、任意整理や特定調停などが借金の利息に対して具体的な整理を行うのに対し、個人再生という方法では最大で借金の半分までが免除されるなど、元本部分にもメスを入れるより具体性の高い方法となっている点が特徴です。

借金自体の減額にも対応した個人再生という方法では、その申請手続きや交渉内容も非常に高度となっており、申立先も各地方裁判所となるほか、具体的な決定を全て裁判所が公的な形として執り行うなど、法的拘束力が非常に強い方法です。個人再生の申請手順としては、地方裁判所が受付先となっており、地方裁判所に対して必要な書類を全て用意した上で提出し申請手続きを開始します。

全ての書類が正式に受理された段階で裁判所による個人再生手続きがスタートし、裁判所の管轄地域に所在する弁護士が個人再生委員として採用され、具体的な返済計画や資産状況の確認、債務者と債権者双方からの意見聴取など様々な手続きと具体的な評価が行われます。

その後、返済計画に基づいた返済額の支払いが可能かどうかをチェックする予納金が正式に支払われることによって個人再生委員から裁判所に対して個人再生の手続き開始が申告され、裁判所へと正式に手続きが移行されます。以後は、債権者と債務者双方から裁判所による聴取が行われ、個人再生後の具体的な返済額となる再生債権額が提示されます。

債務者側は、裁判所が提示したこの再生債権額を基に返済計画を立案し、これを書面として再生計画を作成した上で裁判所に再提出します。提出された再生計画は裁判所と個人再生委員によって審理され、最終的にその認可の可否が認められます。

正式に再生計画が認められた段階で、再生計画に盛り込まれた借金だけが債務者の負債となり、そこに記載されなかった分は免除されます。ただし、再生計画が裁判所によって認可されなかった場合には、改めて認可されやすい形での再生計画を債務者側が立案し再提出する必要がある点に注意しましょう。

自己破産の特徴と申請手順

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既に、現在の段階で抱える借金の返済が不可能であると判断された段階で選択できる債務整理法が、自己破産です。自己破産は、多くの債務者の悩みの種である借金を一気に解消できる方法である一方、この制度を使って借金を帳消しにした段階で金融商品の利用不可期間の設定など様々なデメリットを被る必要もあり必ずしも最適な方法とは言えませんが、膨大な額の借金を返済する方法がない債務者にとっては最後の救いの手となってくれる制度です。

自己破産の手続きも個人再生と同様で、各地方裁判所が申立て先となります。自己破産の申請者に対して裁判所の裁判官による審尋が行われ、この段階で債務の免責に該当するかどうかが具体的に確認されます。審尋によるチェックを無事に通過することができれば、具体的な破産手続きへと移行します。

債務者が所有している財産は管財事件として取り扱われ、処分しても生活に影響がない物については処分が行われ債権者への弁済に充てられます。ただし、この時点では未だ借金の解消自体は認められておらず、借金がゼロになったわけではない点に注意しましょう。最終的に裁判所による審尋の後、債務の免責が必要と判断され認可が下された段階で正式に支払いの全額免除が行われ、自己破産が完了となります。

自己破産という制度には様々なリスクがあり、制度を利用した対象者であることが官報に記載されるほか、信用情報機関にも自己破産者として最大5年間のブラックリスト化が行われローン商品やクレジットカードなど一部の金融商品の利用が停止される為、制度の利用には慎重な判断が求められます。

債務整理手続きには弁護士への相談や依頼が最適

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ご紹介した方に、債務整理は4つの方法によって構成されている借金とその利息に対する法的制度ですが、各種法ごとに用意しなくてはいけない必要書類に違いがあったり、手続き自体も正しい手順を踏んだ申請が求められたり裁判官や債権者などを相手に適切な説明や対応が求められる非常に煩雑な作業となります。

このため、特に作業が難しい自己破産や個人再生などの手段が喫緊の形で求められる債務者の方ほど、弁護士のような債務整理の専門家を通じた対策が、最も効率的で失敗のない選択となるでしょう。

弁護士を代理人とする正式な依頼を行い全ての作業を一任しても構いませんし、あくまでも相談を通じてアドバイスを貰い全ての手続きは自ら行うといった方法もあるので、条件や事情に合わせて弁護士への依頼や相談を使い分けることが、債務整理を成功へと導く方法としても推奨されます。

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