どの手続きがふさわしい?債務整理は4つの方法がある

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どの手続きがふさわしい?債務整理は4つの方法がある

「任意整理」で借金問題解決を目指す

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利用件数が最も多い

4種類の債務整理の中でも最も利用件数が多いのが「任意整理」です。任意整理はその名の通り任意の話し合いによって成立する債務整理なので公式な数字は明らかになっていませんが、推計によると1年間で150万〜200万件の任意整理が成立していると言われています。債務整理手続きは債権者からすると返済するという約束で貸し付けたお金が満額返済されなくなってしまう手続きです。

一方的に不利益を被るわけですから同意を得るのは簡単ではありません。その中にあって任意整理は比較的債権者の同意を得やすく、債務整理手続きの悩みの種である交渉の失敗リスクが低くなっています。成立見込みの高さや手続きの簡便さから、弁護士や司法書士に借金の悩みを相談するとまずは任意整理を進められるケースが多く見られます。

任意の話し合いによって成立する

任意整理は任意の話し合いによって成立する債務整理手続きなので、裁判所など公的機関の仲介は必要としません。任意の話し合いといっても法律に基づいて手続きは進められるので、後から合意を無効にされる心配はありません。

債権者と債務者の任意の話し合いによって決まるため、交渉力はとても重要です。債務者が直接任意整理を申し込むと相手にされなかったり百戦錬磨の交渉担当者に言い負かされたりするリスクがあるので、交渉力のある借金問題に強い弁護士に相談し代理人を依頼するのが確実な方法です。

将来利息カットや期限の見直しで返済負担軽減

任意整理では借金の返済負担を軽減するためにさまざまな見直しが行われます。返済負担軽減で一番大きいのは、将来利息のカットです。これは将来発生する利息をカットしこれ以上借金が増えない状態にする措置のことで、任意整理成立後は借金に利息分が加算されなくなります。

借金額が高額なほど将来利息カットの効果は大きく、返済を続けているのに借金が増えてしまういわゆる雪だるま状態になるのを防げます。返済期限の見直しも負担軽減に大きな効果が期待できます。任意整理が成立すると借金を3年、特別な事情があるときは5年かけて返済する計画を立案します。返済期限を再設定することで毎月の返済金額を減らし、生活に与える影響を最小限におさえられます。

減額幅が小さく元本は減らない

返済負担が軽減されるという大きなメリットがある任意整理ですが、減額幅はそれほど大きなものではありません。借金の元本は一切減額されないので、基本的には完済を前提とした債務整理手続きです。

任意整理成立後も返済は継続します。任意整理で返済が楽になったとしても借金問題が解決したと勘違いしてはいけません。数年かけて元本を返済し終わって初めて借金問題解決ですから、気の緩みから再び返済に追われる生活に逆戻りする危険性はつきまといます。

任意整理完了後も影響は残る

任意整理手続きをすると数年間は信用情報機関のブラックリストに情報が登録されます。新たにローンを組んだりクレジットカードを作成したりできなくなるので、生活に小さくない影響が残ってしまいます。

個人で手続きするなら「特定調停」

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裁判所の仲介が入る特定調停

任意整理と同様に債権者との交渉を通じて返済負担軽減を目指す債務整理手続きが「特定調停」です。特定調停の整理内容は任意整理に近いものですが、裁判所が間に入る点が大きく異なります。債権者の呼び出しや交渉機会の設定などは裁判所が間に入ってくれるので、個人でも手続きしやすいというメリットがあります。任意整理に近い内容の債務整理を個人でやるなら、個別連絡が不要な特定調停を選ぶといいでしょう。

交渉は債権者と直接行う

特定調停では裁判所が仲介に入りますが、債務整理に関する交渉は債権者と債務者間で直接行います。弁護士を代理人に立てずに自分で手続きするのであれば債権者との交渉も本人がやる必要があるため、交渉力に長けていなければ債務整理の同意を得るのは困難です。

マイホームを守りたいなら「個人再生」

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マイホームを手放さずに債務整理できる

マイホームを所有していても債務に苦しむ人は少なくありません。本来であれば住宅という高額の資産を売却して返済に回すのが一般的ですが、生活への影響を考えると簡単にマイホームを手放すわけにもいきません。

マイホームを所有する人が住宅を守ったまま債務整理するための方法が「個人再生」です。個人再生は債務のうち住宅ローンなど生活に大きく影響する部分を除いて見直しを行う債務整理で、成立するとマイホームの所有権は失わずに借金を整理できます。

借金額が大幅に減額される

個人再生による債務整理では借金そのものが大幅に減額されます。任意整理では返済負担の軽減のみで元本そのものは代わりませんでしたが、個人再生では元本を含めた借金総額が5分の1から最大で10分の1にまで減額されます。減額を成立させるには3年以内に減額した借金を返済する再生計画を立案する必要がありますが、元本を含めた借金が減額されるのは大きなメリットです。

履行テストが行われる

個人再生では適用に値するかを確かめる試験が行われます。履行テストとよばれる試験では弁護士を交えた個人再生委員の立ち会いの下で再生計画に基づいた積立てが3〜4カ月続けられ、継続した返済に問題がないとされて初めて裁判所の判断が行われます。履行テストに失敗すると裁判所の判断を待たずに申請は却下されてしまいます。

安定した定期収入は必須

個人再生は3年間で借金を返済するのが大前提なので、継続して返済を続けられるだけの安定した定期収入が求められます。アルバイトやパートなど不安定な雇用や無職など無収入状態では利用できません。安定した定期収入があっても不成立になる可能性はあります。返済を続けるのに不十分な金額だったり家計状況が苦しく返済が困難であると判断されれば個人再生に同意が得られません。

同意を得るのは簡単ではない

個人再生が成立するのは債務の大幅減額に同意し残債を返済したほうが住宅を売却して返済するよりも債権者が回収できる金額が大きくなる、という極めて限定的なケースに限られます。マイホームを売却して返済にあてたほうが債権者の利益が大きい場合は同意が得られず不成立になります。

債務整理の事実が官報を通じて公表される

個人再生は裁判所が間に入る公的な手続きなので、債務整理の事実は官報を通じて一般に公表されます。普通の人が官報を目にする機会は少ないですが、その気になって調べようと思えば隠し通すことはできません。

新たなローンは数年間組めなくなるので借り換えできない

個人再生も債務整理の一種なので、手続き完了後はブラックリストに情報が登録されます。少なくとも5年間は新たなローンが組めなくなるので、金利が下がっても借り換えで住宅ローンの返済負担を減らすことは不可能です。

生活を立て直す最後の望み「自己破産」

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すべての債務が免責される

借金の悩みを抱える人が最後の望みをかける債務整理手続きが「自己破産」です。自己破産は債務整理の中でも最も強い効力を持つ手続きであり、成立条件や認められるまでのハードルはとても厳しいものとなっています。

安易に利用できませんが効果も強力なので、借金問題からの脱却を目指す人にとってはまさに起死回生の手段となるでしょう。自己破産は裁判所の審査を受けた上で可否が判断されます。申請が認められなければ再び借金生活に逆戻りなので、弁護士に相談した上できちんと準備を整えてから手続きするのが確実です。

借金がゼロになって新たなスタートができる

自己破産が成立すると、その時点での債務が全て免責となり借金はゼロになります。刑事事件の損害賠償など一部の債務は自己破産の対象外ですが、それ以外の債務は全て免責になるので返済義務は消滅します。借金がゼロになりきれいな身体で新しい人生のスタートを切れるのが自己破産の最大のメリットです。

就業制限が発生する

自己破産の申し立てをすると裁判所の審査期間に就業制限が発生します。これは特に信頼を必要とする職業に就くことを制限するもので弁護士や税理士、貸金業や証券会社、警備員など社会的信用や特別な資格必要とする一定の職業に就けなくなります。就業制限が発生するのは破産手続き開始から復権までの期間なので永続的なものではありません。資格を剥奪されることはないので、期間が終わったら対象の業種で働けるようになります。

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